最初に謝っておきます。長いです。すみません。
(王位戦結果追記 8/22付で再投稿)
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ABEMAテレビが8月31日に始まる王座戦5番勝負のPV作ってました。
古いけれど、ニコニコ動画でタイトル戦配信があった時代のPVが今も見れます。
ドラマチックでかっこいいですよ。
リンクするにあたり、改めて見直したら、はじめて見た時より、見る将度が上がった今はエモさ(使い方あってますか?)増し増しです。
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下のほうの王座戦PVの初めのほうに出てくる「炎の七番勝負」。これがAMEBAテレビで対局を見るのが面白いと思ったきっかけの一つでもあります。
まだ中学生で、感情が隠し切れず、ほっぺがぷっくらしてて、ニキビが痛々しくて、盤の上に頭がかぶってて、インタビューにも初々しくて、今より声が低くて、話すスピードも聞き取れるくらいで。
このころからもう、見る将を意識したつくりになってるんじゃないかと思ってました。
指し手の具体的な解説あんまりなくて、藤井くんの紹介のほうがメインだった。
あ~、だめだ、また一から全部見たくなってきた。
今のほうがもっと楽しめる気がする。
AMEBAの藤田社長が将棋好きの羽生さんファンで、若い才能を持った藤井聡太君を応援していたんです。
対局している相手の棋士の方々も当たり前だけど今より若くて。
当時まだ将棋チャンネルが始まったばかりで全て無料で見れてました。
はまってましたね。今もはまってますが。
評価値もまだ出てなかったし、コメントもできない時代でした。
このころはとても将棋見てるなんて言えなかったです。
指せもしないのに、将棋見てるなんて恥ずかしかったんです。
野球しないのに、野球見てる人は自分の事恥ずかしいと思うことないはずなのに。
将棋関係の本見てたり(将棋ではなく藤井くんの記事読んでるだけですが)、将棋の番組見てたり(鑑賞してるだけ)したら、「将棋指すんか?」て聞かれるんです。
「いやいや見てるだけです」っていうんですけど、「そんなにいっぱい見てたら、させるようになるやろ?」って。
ドラマみてるのと同じ感覚で将棋見てるんです。
小説読む感覚で将棋本見てるんです。
まだまだ見る将が認知されていなかった時代。
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藤井聡太七冠は小さなころから将棋が好きだった。
将棋以外の趣味を聞かれ 詰将棋 対局鑑賞 って。(いや、みんな将棋やん。)
「将棋なしでは生きていけないほど大切なもの。」
14歳の少年はそう言い切っていた。
それは21歳になった今でも同じなのだろう。
「好きで続けてきたことなので(将棋を指すことが)仕事だという意識はあまりありません。」と、ただただ強くなりたいと。
もうすぐ、八冠を目指す対局が始まる。
「全冠取ってしまったら何をモチベーションに将棋を指すんだろう?」という声が聞こえる。
「タイトルを取りたい」と願っていた幼いころ。
タイトルを取ってそれが目標ではないと気づいた。
持っているタイトルに見合った強さを身につけないといけないと。
ただひたすらに、強く強くと。
結果は後からついてくる。
彼の目指すものは、タイトルでなく、まだ伸びていくであろう未来の自分に勝てる力。
こんな熱いスポコンの物語 読み続けたいに決まっている!!
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八冠への道のりにももちろんドラマが…
◎2020年度
■91期棋聖戦 奪取
挑決で対局した永瀬拓矢二冠は、炎の七番勝負第2局で対局したのがきっかけで永瀬拓矢六段(当時)のほうから申し出た研究会相手だ。
藤井くんにとって唯一の研究会相手。
2人はお互いに相手の事を「自分を引き上げてくださった方」と敬意を表する。
永瀬さんは努力のかたまりの人。将棋にストイックで軍曹と呼ばれる。
実体験に基づく絶対にプロ棋士になれる方法として、小学生の時は平日5時間、休日7~8時間、中学になると毎日7~8時間、奨励会時代は毎日10時間前後の将棋の勉強をすると、才のない自分でもプロになれたから、やればなれると永瀬さんは言う。
そんな永瀬さんがもっとすごい人がいると、藤井くんを評する。
藤井くん自身は努力しているという意識はないようだ。
将棋がただただ好きだから、強くなりたいから取り組んでいると。
20歳からタイトルを持ち続けた渡辺明九段が、棋聖初挑戦で、棋聖が初タイトルとなった豊島将之九段から奪取し、初めて棋聖となったが、防衛することなく1期のみの保持となった。
この時のヒューリック杯棋聖戦五番勝負第1局が第48回将棋大賞名局賞を受賞した。
■第61期王位戦 奪取
棋聖戦に続いて挑決の対戦相手は永瀬二冠となった。(このことだけでも熱いですよね)こちらも藤井くんが制した。
◇タイトル戦◇ 木村一基王位
王位をめぐって戦う相手は「将棋の強いおじさん」としてファンの多い木村一基王位。
木村一基王位はタイトル戦挑戦すること7回。棋聖に続けて王位を奪取した豊島九段にフルセットのすえ勝利、46歳で悲願の初戴冠(最年長記録)。インタビューで目頭をぬぐう場面が有名になった。が、防衛することなく1期のみの保持になった。
◎2021年度
◆第91期棋聖戦 防衛
※棋聖を奪取された渡辺明名人がリベンジを果たしに挑戦者となった。(このことだけでも熱いですよね)
棋聖を奪われたが名人を奪取し、絶好調と思われていたが復冠はかなわなかった。
◆第62期王位戦 防衛
持っていた王位を木村九段に奪われてしまったが、竜王を広瀬八段から、叡王を永瀬王座から奪取し、二冠となって再び王位に挑戦するも復冠はかなわなかった。
杉本師匠は豊島・藤井はいずれタイトル戦で戦うことになると、聡太くんが奨励会の時から確信していた。
豊島竜王は「彼(藤井七段)が、5年後か10年後か分からないですけど、一番強くなるであろう時に自分もなんとか戦えるようにしたい。自分もあまり長く活躍したいという気持ちは少なかったんですけど、彼がいるのでやっぱり戦ってみたい」と語っていた。
藤井-豊島戦は初対戦から藤井くんが6連敗、朝日杯での対局で初勝利し王位戦に挑んだが第1局は敗れた。やっぱり豊島竜王にはまだ勝てないのかという下馬評を跳ね返し、4勝1敗での防衛となった。
◆第6期叡王戦 奪取
◇挑 決◇ 斎藤慎太郎八段
斎藤慎太郎八段とは炎の七番勝負で対戦している。四段になった年の王座戦本戦準決勝の対戦相手。藤井くんを破った斎藤慎太郎当時七段はそのまま王座を奪取した。
実はタイトル戦は覚えていたのだけれど、さいたろさん(斎藤慎太郎八段の愛称)と挑決対戦は対局したことすら思い出せなくて、アーカイブ見直したら、解説は覚えてました。対局内容を覚えているわけではなく、解説を楽しんでいたことが露呈しましたね。さいたろさん、ごめんなさい。
王位戦を戦い、この後竜王戦も戦うことから19番勝負といわれていた。
2勝2敗で再終局を迎え、タイトル戦初のフルセット。ハラハラドキドキで観戦していたのを覚えてる。
4局とも先手が勝利し、5局目は藤井くんが先手となり、そのまま勝利。
もし、5局目の先手が豊島叡王だったなら、勝負はどうなっていたのだろう。
将棋界では「運命は勇者に微笑む」という羽生善治九段の言葉が有名。
先手後手関係なく、運命が微笑んだ藤井くんが勇者だったんだろう。
◆第34期竜王戦 奪取
◇挑 決◇ 永瀬拓矢王座
※三度目の挑決対戦。同一対戦カード記録はタイトル戦も含め調べられるけど、挑決のみに絞ったら、どうなんだろう。
永瀬王座は「挑決に進めたとしても、結局は藤井さんに勝たないとタイトル戦には届かない」と。
※タイトル戦19番勝負の最終タイトル戦。豊島竜王は棋聖・王位・名人・竜王・叡王とタイトルを獲得していくが、防衛できたのは竜王だけだった。
豊島と藤井の対局は最善を求める者同士、深い長考に沈むことも多い。
2人で沈む81マスの盤上。
対局後二人の感想は同じだった。
「将棋の事をもう少し考えていたかった。もう少し長く対局していたかった。将棋の面白さを共有できた時間はとても幸せだった。」
豊島竜王は最後のタイトルを藤井くんから防衛することはできず、無冠になった。
この竜王戦第4局 は将棋大賞名局賞に選ばれた。
◆第71期王将戦 奪取
◇挑決リーグ◇ 1位 5勝1敗
7人で行うリーグ戦で1位になり、挑戦者となる。1敗したがその対局相手は永瀬王座。藤井くんには勝てたものの、リーグ戦2敗で挑戦者にはなれなかった。
渡辺三冠と三度のタイトル戦となる。
感想戦での藤井くんの読みの深さで、二度負ける。といわれる。
対局後の「エグいよなあ」とだけつぶやいた渡辺明名人のツイートが話題になる。
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さすがに疲れてきました。昨年度分簡単なエピソードだけご紹介。
(また後日改めて記事にしたいです。)
◎2022年度
◆第7期叡王戦 防衛
◇タイトル戦◇ 出口若武六段
新人王戦で当時奨励会三段と公式対局経験あり。
最終局での出口六段の涙が話題に。
◆第92期棋聖戦 防衛
◇タイトル戦◇ 永瀬拓矢王座
挑決で負け、そのままタイトルを獲得した藤井棋聖にリベンジを狙うも奪取ならず。
第1局は千日手2回指しなおしの末に永瀬拓矢王座が勝利し、話題に。
◆第63期王位戦 防衛
◇タイトル戦◇ 豊島将之九段
再びタイトル戦の舞台へ。第1局を豊島九段が快勝するも、1-4で奪取ならず。
◆第35期竜王戦 防衛
◇タイトル戦◇ 広瀬章人八段
第69期王将戦でリーグ戦最終局の対戦相手。勝者が挑戦者になる大一番だった。藤井くんが勝勢であと一息というところが一分将棋で逃げ間違い、タイトル挑戦ならなかった。
広瀬八段は羽生さんから奪取した元竜王。それ以前に王位を戴冠したこともあり、九段に間違われることが多く、ほぼ九段と呼ばれていた。
◆第72期王将戦 防衛
◇タイトル戦◇ 羽生善治九段
AI研究必至の若手有利な時代に51歳に関わらずリーグ戦を5全勝で挑戦者となった。
藤井くんとタイトル戦で対戦できるように、自分が頑張らなければとタイトル保持者の時に答えていたが、無冠となり、挑戦者としてタイトル戦を戦うことになるとは本人たちも含め誰も予想だにしていなかったことだろう。
◆第48期棋王戦 奪取
◇挑決二番勝負◇ 佐藤天彦九段
トーナメント戦準決勝で佐藤九段に敗れたが、挑戦者決定変則二番勝負で二勝し挑戦者となった。コロナ禍特有のアクシデントがあったことは社会問題にもなった。
四度目のタイトル戦対決。前年挑戦者は永瀬拓矢、前々年挑戦者は広瀬章人。タイトル戦の防衛率の高さには定評があった渡辺二冠だったが、藤井くんには番勝負で2勝できない。
名人戦との対局を見据え、名人戦に重きを置いた戦略を練り、棋王戦を戦ったと自分は思っている。
◎2023年度
◆第8期叡王戦 防衛
◇タイトル戦◇ 菅井竜也八段
対振り飛車のタイトル戦は藤井くんにとって初めて。順位戦での対局は菅井勝ち。
◆第81期名人戦 奪取
◇挑 決◇ 広瀬章人八段
順位戦を2敗し、プレイオフの末、挑戦者になる。
◇タイトル戦◇ 渡辺明名人
五度目のタイトル戦対局。棋王戦では全局角換わりで対戦したが、名人戦では角換わり拒否、名人戦にかける意気込みが見えるようだった。
奪取されて対局後のファンへのツイートが話題になった。
どんな時もはきはきとインタビューに答えるなべさんだが、81期名人戦に関してはNGらしい。
◆第93期棋聖戦 防衛
◇タイトル戦◇ 佐々木大地七段
タイトル戦までは藤井くんに勝ち越す数少ない棋士。デビュー年度の新人王戦準々決勝で対決。佐々木勝ち。
3勝1敗で防衛し、対佐々木七段の対局結果は王位戦タイトル戦2局の結果も含め7勝3敗。
◆第64期王位戦 防衛
◇タイトル戦◇ 佐々木大地七段
対局後の師匠の熱いツイートに師弟愛を感じ、心打たれる人続出
4勝1敗で防衛し、対佐々木七段の対局結果は9勝4敗。大きく勝ち越すこととなった。
そう遠くない未来にまた、二人のタイトル戦対局を見ることができるだろう。
◆第71期王座戦 ??(8月31日~)
◇挑 決◇ 豊島将之九段
熱い熱い超決でした。
タイトル戦より感動したという感想もちらほら。
◇タイトル戦◇ 永瀬拓矢王座
◆第36期竜王戦 ??(10月6日~)
◇タイトル戦◇ 伊藤匠七段
藤井くんと同級生。小学生時の公開対局で藤井くんに勝利。
将棋にのめりこんだ熱い思いを書いたインタビュー記事には心打たれる
◆第73期王将戦 ??
◇タイトル戦◇ ??
◆第49期棋王戦 ??
◇タイトル戦◇ ??
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現実がフィクションを超えた!
現実をネームにしたらさすがにこんな非現実的なと、ダメだしされるレベル。
人間をやめないと勝てない相手(永瀬拓矢談)
と称される藤井聡太物語。
最終回まで読み続けたいものだ。
健康で長生きしなければ!
カロリンスカ医学大学教授のエーバ・ボイナー・ホルビッツは、著書『健康のための文化活動』で「文章を書くことで身体の免疫システムが強化される」という理論を提唱している。
「ライティングセラピー(筆記療法)」という心理療法があるらしい。